コカコーラ・アマティル(CCA)のアメリカの親会社が、70億ドルによるCCA買収提案を拒否したことから、驚きと失望に満ちたライオン・ネーサン(Lion Nathan)社は、CCAの買収協議を打ち切ることとなった。 
  清涼飲料メーカーのCCAは声明で、「親会社であるコカコーラ・カンパニー(TCCC)社が、ライオン・ネーサン社の主要株主であるキリン・ホールディングスとのCCA買収協議を打ち切った。 買収提案の条件ではTCCCによる買収協力が不可欠となっており、CCAの役員はこれにより買収交渉は打ち切られた」としている。 買収提案は昨年11月7日に行なわれた。 当初CCAは関係資料が乏しいとして買収提案を拒否していた。 買収提案では、TCCCが保有する30%のCCA株をライオン・ネーサン社に売却することを求めている。 
  ライオン・ネーサン社のロブ・マレー社長は、「CCAの役員会が、買収価格を30%上乗せするなどの買収条件の見直しを株主に説得できなかったことに失望している。 今回のCCAの買収提案は、オーストラリアやアジアではほとんど同意が得られているのに、TCCCが3ヶ月で交渉を打ち切ったことに驚いている。 我々はいつも今回の買収は敵対的なものではないと言っている。 今後関係するすべての当事者が、CCAの事業の成長を真剣に考えることがなければ、我々はこれ以上努力する用意はない。 このような状況では買収は断念し、我々は株主の為に税引き後10-16%の利益を出すことに焦点を当てる」と話した。 
  オーストラリア市場でTCCCとCCAと競合しているキリン・ホールディングスは、ジュース会社のBerri社、牛乳・乳製品の生産者グループのNational Foods とDairy Farmersの主要株主である。 (Source: SMH/AAP, 08/02/09, "C-C Amatil, Lion abandon takeover talks")